【SS】雲、悪戯に魔女を食らう。【その2】  R18


逃げる魔女。

追いかける雲。

螺旋の先に待っているのは…———

 

 

甘い後悔。

 

【SS】雲、悪戯に魔女を食らう【オマケ】


「………だからすまなかったと言うておるだろう。いつまで拗ねておるつもりだ」
「拗ねているのではありません。怒っているのです。貴女があんな事をしたせいで、顔から服からベタベタです」
「ちゃんと拭いてやっただろう。服も洗ってやったというのに何が不満なんだ」
「服が乾くまで時間があるからと再び襲いかかってきて私の体を貪り食ったのはどこの誰ですか、え、雲?」
「………目の前で素っ裸になられたらわしとて多少はムラッとくるわ」
「多少ですか?アレは多少と言いますか?どの辺りがどんな感じに多少なのか30字以内でまとめていただいてもよろしいですか?」
「わかったわかった!!わしが悪かった!!全く嫌味ったらしい女よ」
「貴女が真実をねじ曲げるような発言をするからいけないのです。大体何ですかそのツッコミ所満載な言い訳は」
「ほざけ魔女。突っ込むのはわしの役目だ」
「誰が“そっち”の話をしましたか。私が言っているのはそういう事ではなく…」
「わかったわかったもうよいわ。お前の話は長くて敵わん。そのエネルギーをもう少し性交に回してくれれば、わしとて大いに満足出きるのだがな」
「アレで満足していないと。散々私をいたぶり尽くして、まだアレで満足していないと。貴女はそう言いたいのですね。そう仰りたいのですね雲」
「…………(またいらぬ事を言ってしまったようじゃな…いかんいかん)」
「そんなに私では不満で不服で物足りないと仰るのであれば、いっそアルにでも吸い尽くされておしまいになったらいかが?カラカラのミイラのようになって木枯らしに舞えばいいわ。ふん」
「………(どうやら今回は簡単に機嫌を直してはくれなそうだ…全く手の掛かる女よ。まぁこれも、惚れた弱味というやつか)」

という感じにニヒルに構える暗闇の雲が、魔女の告げ口によって怒り心頭になった改魔女にボコボコのフルボッコにされ、その後約一日木から吊るされ放置されたのは紛れもない事実である。

 

完。