雲姉妹のとある昼下がり(SS)


雲「………出おったな青いの」

改雲「何だ赤いの。わしに何か用か?用があるなら聞いてやらない事もないが?」

雲「ほざけ青いの。お前に用など無いわ。さっさと視界から消えろ」

改雲「相変わらず短気な奴め。そんな事だからあの派手なのに愛想尽かされるのがわからんか」

雲「誰がいつ愛想を尽かされた。お前こそあの地味なのに散々吸い付くされて使用済みにされた挙げ句にポイがお似合いだ」

改雲「言ってくれるわ。この万年発情期め、今日こそ無に還してやるぞ」

雲「望むところだマゾヒストめ。地味なの共々無の谷底へと突き落としてくれる。そぅれゆくぞ!!」

魔女「どこへ“ゆく”のですか雲」

雲「……………(ギクリ)」

魔女「また無闇やたらと破壊の限りを尽くすつもりですか。困った人。何度言ってもご理解頂けないようですね雲」

雲「………青いの。今日のところはお前に花を持たせてやる」

改雲「相変わらずヘタレだな赤いの」

雲「何だと?聞き捨てならんな青いの。いつ誰がヘタレになった。こんな魔女ごとき、いつでも黙らせて………」

魔女「………黙らせて、何ですか?(ジロリ)」

雲「………やや。どこからか無がわしを呼んでおる。急ぎ行かねば。おい青いの。勝負はお預けだぞ(逃)」

改雲「逃げおったわ」

魔女「全くとんだヘタレですね。貴女も似なくて良かったでしょう?」

改雲「それよりお前のような恐妻に出会わなくて良かったわ」

魔女「(………本っっ当一言多い双子ですこと)」